~”エコキュート”の”追い炊き”と”足し湯”って何が違うの?~
エコキュートの機能には便利なものが多くありますが、みなさんは使いこなせていますか?
その中でも、お風呂の湯沸かしは、多くの方が使用する機能なのではないでしょうか。
エコキュートでも追い炊きは使えるの?
“足し湯”機能って何?
節約して使うにはどちらがオススメ?
今回はこんな疑問にズバリ!お答えしていきます!
この記事を読めば、エコキュートの湯沸かし機能を理解し、ご自身に合った最適な方法でお風呂を沸かせます!
また、機種を選ぶ上での注意事項も合わせてご紹介します!エコキュートの施工/修理のプロ業者が、徹底解説!
目次
"エコキュート"でも"追い炊き"は使えるの?
従来のガス給湯機ではガスを使用して給湯していましたが、エコキュートはより省エネでエコな給湯器です。
エコキュートは空気熱と少しの電気でお湯を沸かす給湯器で、
ヒートポンプ技術というエアコンにも利用される方法を採用しています。
そんなエコキュートですが、よく『追い炊き機能が使えないんでしょ?』と聞かれることがあります。
結論から申しますと、エコキュートにも“追い炊き”の機能はあります!
なぜ『エコキュートは追い炊きが使えない』という噂が広まっているのでしょうか。
これは、エコキュートに採用されている“ヒートポンプ技術”の仕組みが原因だと思われます。
〇ヒートポンプ技術とは?
“ヒートポンプ技術”とは、簡単にいうと“熱を移動させる技術”です。
エアコンが部屋を冷やす仕組みがまさしくこれで、
室内の熱を室外機を通して外に運び、熱を取り除いた涼しい空気を室内に取り入れています。
このエアコンの室外機のように、熱を集めて運び出す仕組み、
いわば熱のポンプのような働きをするのが、エコキュートの“ヒートポンプユニット”なんです。
エコキュートのヒートポンプユニットは、
大気中の熱を集めて運び、加熱や冷却を行い、沸かしたお湯は貯湯ユニットに貯めておくのです。
大気熱は再生可能エネルギーなので、従来より省エネでエコということでとても人気が出ています。
〇"追い炊き"機能とは?
追い炊き機能とは、ぬるくなったお風呂のお湯に熱湯を足すのではなく、
そのぬるいお湯自体を温めることで、沸かし直す機能です。
タンクのお湯と古いお湯が混ざることはありません。
●エコキュートでも追い炊きは可能!
エコキュートはヒートポンプ技術を使用し、
電気代の安い深夜にお湯を沸かして貯湯ユニットに1日分のお湯を貯めておく仕組みのため、
貯湯されたお湯を追加することしかできないように思えます。
しかし実は、エコキュートでも追い炊きは可能なんです!
あらかじめ貯湯されたお湯を設定温度に合わせて水と混ぜ給湯する、
という仕組みのエコキュートで、どうやって追い炊きをするのでしょうか。
ここでもエコキュートの”ヒートポンプ技術”を使用します。
貯湯されているお湯の熱を利用し、風呂に残っているぬるいお湯を沸かし直すのです。
これまでも、エコキュートに似た、あらかじめお湯を沸かし貯めておく給湯機はありましたが、
追い炊き機能はついていないことがほとんどでした。
しかしエコキュートに搭載される“熱を運ぶ”技術により、追い炊きの機能を搭載することにも成功したのです。
"エコキュート"の"足し湯"や"保温"ってどんな機能?
“足し湯”とは、残っているぬるくなったお湯に、貯湯タンクに貯めている熱湯を足し、混ぜることでお湯を沸かす機能です。
エコキュートの足し湯機能2種類と、保温機能についてご紹介します。
●足し湯
貯湯タンクの熱湯と水を混ぜ、設定温度になるよう適温のお湯を浴槽に追加する機能です。
お湯の温度は適温だけど量を足したい!という場合にオススメ!
●高温足し湯
貯湯タンクの熱湯をほとんどそのままの温度(60~80℃)で浴槽内に流し込み温度を上げる機能です。
お湯がぬるくなってしまったので温度もあげて足し湯したい!という場合にオススメ!
●保温
お風呂の温度が下がらないよう、追い炊き機能を自動で常時し続ける機能です。
ご家族等で順番にお風呂に入るとき、お湯を冷ましたくない!という場合にオススメ!
足し湯機能は、追加するお湯の温度が大きく違い、状況に合わせて使い分けることで余計な光熱費を使わずに済みます。
正しい知識をもって、機能を賢く使ってくださいね。
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節約して使うには"足し湯"と"追い炊き"どっちがオススメ?
エコキュートには、これまで説明してきました“足し湯”と“追い炊き”は
両方お風呂を沸かし直す機能ですが、どちらの機能も搭載されていることも多いです。
実際にお風呂を沸かし直す際、どちらの方が経済的にお得なのでしょうか。
〇経済的にお得なのは"足し湯"!
足し湯と追い炊きの機能をまとめてみましょう。
足し湯
浴槽に残ったぬるま湯を減らし、貯湯タンクにストックしてあるお湯を流し込んで温度を上げる。➡混ぜたお湯分の水道代がかかる
追い炊き
浴槽に残ったぬるま湯を、タンク内のお湯の熱を使って循環させ温め直す。
➡沸かし直す電気代がかかる
一般的に、足し湯にかかる水道代よりも追い炊きにかかる電気代の方が高くなることが多いです。
エコキュートが深夜の電気料金が安い時期に稼働するとはいえ、それでもやはり沸き上げの電気代はかさみます。
よって、お得にお風呂を沸かし直したい!
という場合は“足し湯”(“高温足し湯”)を使用するのが、効率的で節約にもなるためオススメです!
エコキュートの機種選びの際の注意点!
〇エコキュートは大きく分けて3種類
追い炊きと足し湯の解説をしてきましたが、
新しくエコキュートを導入される際に気を付けるべきポイントがあります!
エコキュートと一言に言っても、実は大きく分けて3つの種類があるんです。
3種類(フルオートタイプ/オートタイプ/給湯専門タイプ)で
搭載される機能が異なりますので、きちんと把握しておくことが重要です。
追い炊き機能が使用できるのは、“フルオートタイプ”のみとなります。
足し湯はすべての種類で可能ですが、オートタイプと給湯タイプは手動なので注意が必要です。
オートタイプや給湯専門タイプは機能が少ない分、値段も抑えられますので、
それぞれの機能を把握し、ご自身のご希望に合った機種選びをして下さいね。